信号機のない横断歩道 一時停止率。調査を始めた2016年から5年連続で
全国1位に。
JAF(一般社団法人日本自動車連盟 会長 藤井一裕)は8月12日~8月26日に「信号機のない横断歩道」における歩行者優先についての実態調査を全国で実施し、その結果を公開しました。
調査は各都道府県2箇所ずつ、全国合計94箇所で信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両を対象(9,434台)に行ったところ、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車は2,014台(21.3%)という結果となりました。前年の調査時と比べて4.2ポイントの増加に留まり、依然として約8割のクルマが止まらない結果となりました。
2016年からの調査開始以来、一時停止率が最も高かった長野県においては、過去最高の72.4%となり、引き続き全国で最も高い結果となりました。各都道府県の調査結果※や調査方法等については、下記のウェブサイトからご確認ください。
▼全国調査:信号機のない横断歩道実態調査 2020
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2020-crosswalk
本来、交通ルールでは横断歩道に近づいた車両は横断する歩行者がいないことが明らかな場合を除き、その手前で停止できるように速度を落として進まなければなりません。さらに、横断歩道を横断しようとする歩行者があるときは、当該横断歩道の直前で一時停止し、かつ、その横断を妨げないようにしなければならないとして、「横断歩道における歩行者優先」を定めています。また、歩行者は横断をしようとする際には、左右の安全を確認するとともに、ドライバーに横断する意思表示をするなどして、お互いに安全に努めましょう。
横断歩道の手前で停止している車両がある場合、その側方を通過する車両は、前方に出る前に一時停止しなければならないと定められています。
横断歩道の手前には下の写真(例)のような道路標識や道路標示がありますので見落とさないよう注意して運転しましょう。
危険事例(ドライブレコーダー映像):JAF提供
https://www.drive-drive.jp/movie?mid=9875
日本自動車連盟(JAF)は16日、長野県内の信号機のない横断歩道の一時停止率が72・4%で、調査を始めた2016年から5年連続で全国1位になったと発表した。ただ、今年の県内の歩行者事故のうち3割余は横断歩道上で起きており、県警は引き続き注意を呼び掛けている。
JAF長野支部によると、調査は8月に県内2カ所の横断歩道で実施した。それぞれの横断歩道で支部職員が50回ずつ横断し、一時停止した車の割合を調べた。昨年の一時停止率より3・8ポイント上がった。全国平均は21・3%で、2位の兵庫県を15・3ポイント引き離した。
県警交通企画課によると、今年9月末までの歩行者事故380件のうち横断歩道上は137件(36%)。塩尻市の県道では3月、60代女性が軽トラックにはねられて死亡。千曲市の市道では9月、女子高校生がライトバンにはねられ、意識不明の重体になった。
県警は、横断歩道は歩行者優先で、歩行者がいた場合は必ず一時停止するよう呼び掛ける。一方、歩行者にも手を挙げるなどの意思表示を勧めている。同課は「引き続き啓発に取り組みたい」としている。
(信毎WEB版 2020年10月17日)