一般社団法人「日本考古学協会」がオンラインで発表。
第87回総会研究発表プログラム内容から。
■オンデマンド配信概要
「長野県佐久市香坂山遺跡の発掘調査-日本列島における石刃石器群の起源をめぐる調査研究-」
長野県佐久市の香坂山遺跡で昨年出土した旧石器時代の石器「大型石刃」が、石刃として国内最古となる3万6800年前のものであることが、遺跡を発掘した奈良文化財研究所の国武貞克考古第一研究室長の研究で明らかになりました。国武氏が5月23日、日本考古学協会の総会でオンライン発表しました。
長野県佐久市の香坂山遺跡からは大型石刃を含め、アフリカで誕生し、ユーラシア大陸を東に拡散した現生人類に特有の石器群が、国内で初めてそろって出土。同様の石器群は、中央アジア、南ロシア、中国などで5万~4万年前のものが出土。朝鮮半島でも4万1千年前の大型石刃が見つかってます。日本列島への現生人類の到達にも関わる事例で、国武氏は「ユーラシアの系譜を引く石器群が、朝鮮半島を通じて流入したという評価も可能」と指摘しています。
長野県佐久市の香坂山旧石器遺跡における2020年の学術調査で出土した石器のうち、重要な石器を浅間縄文ミュージアム(長野県御代田町)で速報展示中です。
リンク先
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/72008
http://w2.avis.ne.jp/~jomon/