長野県木曽地域の初夏の名物、“ほお葉巻き”をテーマにしたイベントが開催されています。
木曽町内各製菓店の「ほお葉巻き」のほか、ほお葉寿司などが味わえます。朴の葉が採れる時期の季節限定各菓子店、道の駅で開催中です。
木曽広域連合は、文化庁の「日本遺産」に認定されている「木曽路はすべて山の中
−山を守り 山に生きる」で、構成文化財の一つとなっている「木曽の朴葉巻
(ほおばまき)」をPRしようと、のぼり旗とカードも作製しました。
木曽の郷土の和菓子「朴葉巻き」どんなお菓子か知っていますか?
木曽路はすべて山の中である。島崎藤村によってそう謳われた山深い木曽地域では、その山の恵みを利用して、5月下旬から7月初旬にかけて、季節限定で「朴葉巻き」(ほおばまき)がつくられています。
朴葉巻きとは、米粉を練ってつくった餅にあんを包んで朴葉でくるみ、い草で縛って蒸しあげたもの。朴葉の香りが餅に移った、新緑の季節らしい清々しい味わいが特徴です。なぜ季節限定かと言えば、餅が包みやすいやわらかな若葉の朴葉を収穫できるのがこの季節だから。
朴葉巻きは木曽地域の各家庭でつくられ受け継がれてきた伝統の味。地元の人は「小さい頃、家に帰ると蒸し上がった朴葉巻きが物干しにぶら下がっていてね、飛び上がって取って食べたものよ」と話してくれました。現在は、木曽地域の和菓子店などで製造されています。米粉らしい、粘り気のあるむっちりとした餅のなかに包むあんは、つぶあん、こしあん、白みそくるみあんが定番ですが、なかでもめずらしいのは白みそくるみあん。ほどよい塩気を感じる上品な甘さが特徴です。お店によっては、ゆずあんなどの変わり種もあります。
朴葉巻きは木曽の初夏の風物詩なのです。
柏餅の代わりに食べる?
なぜ朴の葉で包むのでしょうか?
朴の木はモクレン科の樹木で、高さは15m以上、なかには30mになるものもあるという高木です。そのため庭木というより山中の木というイメージですが、木曽地域や下伊那地域では、その食文化から庭木にする家もあったようです。ひと枝に5~8枚程度つける葉の1枚1枚もとても大きくて、長さ30cm以上になるものも。だからこそ、餅をくるむのにも十分。朴葉を用いるのは大きさのほか、アクが強くて殺菌力が高いため。保存性が高く、かつてはお米を包んで蒸した朴葉飯を山仕事や農作業のお弁当として携えたそうです。
開催日時 2021年 5月下旬~7月中旬頃まで。
開催場所 各菓子店や木曽郡内 道の駅にて開催
料金 1個 150円~
お問合せ
木曽おんたけ観光局
Tel:0264-22-4000
http://www.kankou-kiso.com
コメントをお書きください