江戸時代後期の安政東海地震(1854年)による長野県伊那谷の被害について、飯田市美術博物館の客員研究員がまとめました。20カ所の広範囲で震度6弱~4の揺れがあったと推定され、安政東海地震と同様の東海東南海トラフを震源とする巨大地震の発生が予想される中、地震専門家は「災害の予測に役立つ」と評価しています。
この件に関する自然講座が開催される予定でしたが、飯田市が新型コロナ感染レベル「5」のため延期になりました。
伊那谷に被害をもたらした主な歴史地震として、南海トラフを震源とする宝永地震(1707年)や飯田市南信濃が震源の遠山地震(1718年)も調査、宝永地震は約300年前の発生のため、残された被害資料は城や寺などに。約160年前の安政東海地震はより詳しい記録が見込めることから、防災の一助となるよう調査を進めたそうです。
調査結果は7月末発行の歴史地震研究会(東京)の会誌「歴史地震」に掲載されています。詳細は下記にリンクしています。
歴史地震研究会とは、歴史時代に起きた地震(歴史地震)とそれに関連する諸現象の研究情報の交換を目的として,理学・工学・歴史学・防災科学などの各方面から,研究者,防災行政・事業の実務担当者,郷土史家,報道関係者などが参加して結成された会です。
会誌「歴史地震」は、1年に1度発行している会誌についてのご案内です。