長野県須坂市日野小学校が、国際宇宙ステーションの宇宙飛行士と交信に成功しました。
須坂市の日野小学校児童は12月3日午後7時過ぎ、日本上空を通過する国際宇宙ステーション(ISS)滞在中の宇宙飛行士とアマチュア無線で交信しました。
同校が育てた〝平和の象徴〟カンナの種を2020年3月にISSに打ち上げたことが縁で実現しました。
会場の同校体育館に集まった関係者は「宇宙からの素敵な贈り物。平和を考え行動する一歩にしてほしい」と熱い期待を子どもたちに寄せていました。
宇宙との交信は、世界平和を目指して活動するカンナ・プロジェクトが企画、その活動に共感した地元の高校生や市民らの協力により成功しました。
当日は、参加を希望した4~6年生15人が、米国の宇宙飛行士ラジャ・チャリさんに1問ずつ英語で質問。ラジャさんは一人一人に丁寧に答え、音声も鮮明でした。
交信した6年は「宇宙につながって本当にうれしい。緊張したけれど楽しかった。交信と同じくらい皆さんの力強い応援に感動した。いい思い出になった」と瞳を輝かせていました。
交信後、新井孝之校長は「15人の思いが宇宙に届いた。将来に生きる貴重な経験となった」と関係者に感謝。
無線通信に尽力した長野県北安曇郡池田町の無線家は「児童の晴れ舞台を必ず成功させたかった。そのため県内から技術力の高いアマチュア無線家に応援いただき、障害となりうる懸念点に対処できるよう準備した。この機会に若い人にアマチュア無線の楽しみを知ってほしい」。コントロールオペレーターの長野市在住の無線家は「長野県北信地区初の画期的なこと。皆さんは特別な体験をした。未来への大きな財産」とたたえていました。
今回、地元高校生ら18人でつくる高校生チームは音響や配信、翻訳、アンテナ設営サポート、当日の会場準備など、大きな役割を果たしました。チーム代表で長野高専2年は「多くの人たちの協力があって成功した。まさに英知の結集。子どもたちに貴重な贈り物ができて良かった」。
同プロジェクト主宰の東京都在住の方は「壮大なことも多くの人が尊重し合い、力を合わせることで実現できる。そんなことをこの交信を通じて感じてくれたらうれしい」と話しています。
交信当日の様子を書きリンク先のYouTubeで公開しています。
松本市で受信しました【カンナスクールコンタクト】【145.800MHz-FMダウンリンク】 NA1SS国際宇宙ステーション滞在ロジャ宇宙飛行士↔︎8N0CAN須坂市日野小学校生徒との交信の様子。
@ja0hle 2021/12/05
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