お盆は過ぎたが、少子高齢化や核家族化を背景に「墓じまい」「合葬墓」「樹木葬」など墓を取り巻く話題を見聞きする機会が増えた。
そんな中、安曇野を中心に古今の墓に焦点を当て、今ある祖先の墓、この先に自身も直面する埋葬について考える企画展が安曇野市豊科郷土博物館で開かれている。
安曇野には、100基以上の古墳が残っている。
明科中川手では平安時代の木棺墓が発見され話題となった。しかし、古代・中世の墓の発見は少ない。それも誰が埋められたかはわかっていない。ただ、厚い薄いはあるが、死者は何らかのかたちで葬られたようである。
江戸時代中頃、供養を目的とした墓石、先祖の墓が登場する。死者は別の場所に土葬されやがて忘れられていく。大正時代、火葬が一般化し供養と納骨ができる「○○家之墓」が登場し、家の墓が戦後できあがる霊園を埋め尽くす。
現在、墓じまい、合葬墓、散骨、樹木葬、など墓についての話題が世の中を賑わしている。家の墓が曲がり角にきているのである。
供養されず、だれが埋められたかわからない古代・中世の「墓」、それを覗(のぞ)きみてはいかがであろうか。現在の、そして未来の墓を考えるうえで、少しは役に立つのではないだろうか。
【講 座】
”古代・中世の墓は何を語るのか・・・現在の、未来の墓を考えるヒント?”
日 時
9月2日(土曜日) 13時30分から15時30分
会 場
豊科公民館 講堂
定 員 70人
(先着順 要申込 8月19日(土曜日)9時より電話にて受付)
講 師 原 明芳
(安曇野市豊科郷土博物館長)
資料代 100円
【現地見学会】
「黄泉の国を覗(のぞ)いてみよう から魏石鬼岩窟・陵塚の見学から」
日 時
9月16日(土曜日) 9時00分から12時00分
集合場所
有明山神社駐車場
参加費 100円
定 員 20人
(要申込 9月6日(水曜日)9時より電話にて受付)
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