長野県は全国2位の出荷量を誇るリンゴの名産地です。
「長野県の傾斜した地形と水はけのよい地形」「昼夜の寒暖差がある」といったリンゴの生育に最適な条件がそろっていて、全国屈指のりんご産地として知られています。
今、長野県は、リンゴ栽培を作業効率が上がる高密植栽培(こうみっしょくさいばい)という栽培方法に切り替えています。
高度な剪定技術を必要とせずに、この栽培方法は早期多収、均質生産、作業効率向上を目標とした方法です。
旬の時期は、8月から2月までと長期間にわたって途切れることなく続くリンゴ栽培ですが、いまは時期は終わりましたが、大木のリンゴの木から高密植栽培の木に代わっています。
最近よく見かけます。低木でまっすぐに伸びています。
長野県は、 日本国内の栽培管理作業の標準化を目指して、栽培研究と普及を推進しています。
高密植栽培はイタリアの高原エリアで成果をあげた新しい栽培方法で、大木ではなく細くまっすぐな木を、等間隔で植えることによって作業効率と収穫量を上げることができるのです。
以前のリンゴ収穫終了後は、大木だったために何度もはしごを掛け替えて登り降りする手間がありましたが、低木になると作業が楽になります。
高密植栽培は、横に移動するだけで収穫できるので身体への負担が少なく、スピーディな収穫作業となるのです。
従来の大木に比べ、数十倍もの数の木が植えられているので収穫量が1.5倍になります。さらに木の上から下まで日当たりがいいので、高品質のりんごの割合が増えることになります。
しかし高密植栽培に切り替えるには、新たに苗木の費用がかかりますし、雪に弱いこともあり、課題が残ります。
りんご王国信州は、青森県に次ぐ生産量第2位です。しかし高齢化で減産が続いています。
新しい栽培方法の高密植栽培により今後の生産が増えていくことを応援したいと思います。