長野県立歴史館では、開館30周年記念 令和6年度冬季企画展「佐久間象山(しょうざん・ぞうざん)遺墨展~書は人なり~」を開催します。
冬季企画展「佐久間象山遺墨展~書は人なり~」
開催概要
幕末の松代出身の儒学者で洋学にも通じた佐久間象山(さくましょうざん・ぞうざん、1811~64)の没後160年を記念して、象山の芸術家としての側面に焦点を当てる本展を開催いたします。
象山は、思想家としてのみならず、中国文化全般におよぶ深い教養を持つ「文人(ぶんじん)」としても一流で、とりわけその書は生前より高い評価を受けていました。遺墨(いぼく)は現在、地元北信地域を中心に数多く残されています。しかも、年代が幼少期から晩年に及ぶため、象山があらゆる書法を体得し、深めていった過程をたどることができます。
また、象山を経済的に支えた八田(はった)家、関(せき)家など交流のあった人たちに宛てた書簡は、象山の日常をうかがうのに有効なだけでなく、その人となりを彷彿させる貴重な資料でもあります。
本展では、多方面に活躍した象山の業績のうち、地元に残された書画の代表作と、象山が深く傾倒した顔真卿(がんしんけい)の作品や「瘞鶴銘(えいかくめい)」「石門頌(せきもんしょう)」等の貴重な拓本と象山の臨書(りんしょ)を併せ展示いたします。さらに、私的な書簡と関連する実物資料を加え、計50点余を紹介します。
これによって、書法を厳格に追求した幕末の文人としての側面と、日常を生きた人間としての象山を身近に感じていただけることでしょう。
令和7年1月10日(金) 13時から 14時まで
長野県立歴史館 2階 企画展示室前
真田宝物館 館長 降幡 浩樹 氏
屋代高等学校書道班 班長 林 歩乃花 さん
屋代南高等学校書道同好会 会長 宮澤 絢乃 さん ほか
令和7年1月11日(土)から2月24日(月・祝)まで
〔休館日 月曜日及び祝日の翌日〕
9時から16時まで(入館は15時30分まで)
屋代高等学校書道班、屋代南高等学校書道同好会の皆さんの作品を展示します。
令和7年(2025年)は、佐久間象山(1811~1864)没後160年にあたります。象山は、中国文化に対する深い教養を持つ「文人」としても一流で、とりわけその書は生前より高い評価を受けていました。
象山の父・国善は松代藩の側右筆を務め、その後、表右筆組頭へと出世しています。幼少期から、能筆家であった父に書を習った経験が象山の基盤となったことでしょう。
加えて、若くして王羲之を手本に学び、さらに30代後半には顔真卿の強い影響を感じさせる厳格で力強い書風へと変化しました。一方、象山を支えた八田家、関家など地元の有力者など交流のあった人たちに宛てた書簡も数多く残されています。
本展では多方面に活躍した象山の業績のうち、地元に残された書と文人画に加えて、書簡とそこに記された実物資料を合わせて紹介します。書法を厳格に追究した幕末の文人としての側面と、日常を生きた人間としての象山を身近に感じていただけますと幸いです。
佐久間象山研究の現在
令和7年2月15日(土) 13:00~14:30
降幡 浩樹 氏(真田宝物館 館長)
書家としての佐久間象山
令和7年1月25日(土) 13:00~14:30
川村 龍洲 氏(驥山館 館長)
中村 信宏 氏(台東区立書道博物館 学芸員)
会場は、長野県立歴史館 講堂です。
事前申込制です。来館、FAX、メール、はがきでお申し込みください。
電話によるお申し込みは受付けておりません。
当日、常設展券(一般300円、大学生150円)が必要です。
(高校生以下は無料)