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南海トラフ地震

南海トラフ地震解説 気象庁

南海トラフ地震に関する定例情報を表示しています。

1月13日宮﨑県発生地震M6.9。

三河地震から、13日で80年。


南海トラフ沿いの大規模地震(M8からM9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから切迫性の高い状態です。


南海トラフ地震予想地域では、空白期が続いており、

いつ地震が起きてもおかしくない状態です。


  • 2025年

    南海トラフ地震関連解説 気象庁

     

    気象庁 発表

     第88回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第466回地震防災対策強化地域判定会で、南海トラフ周辺の地殻活動を評価しました。


     開催した第88回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第466回地震防災対策強化地域判定会で評価した、南海トラフ周辺の地殻活動の調査結果は以下のとおりです。

     現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時(注)と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。


     (注)南海トラフ沿いの大規模地震(M8からM9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから切迫性の高い状態です。

    1.地震の観測状況
    (顕著な地震活動に関係する現象)
    南海トラフ周辺では、特に目立った地震活動はありませんでした。
    (ゆっくりすべりに関係する現象)
    プレート境界付近を震源とする深部低周波地震(微動)のうち、主なものは以下のとおりです。
    (1) 紀伊半島北部:12月10日から12月17日
    (2) 四国中部から西部:12月15日から12月31日

    2.地殻変動の観測状況
    (顕著な地震活動に関係する現象)
    GNSS観測によると、2024年8月8日の日向灘の地震の発生後、宮崎県南部を中心にゆっくりとした東向きの変動が観測されています。


    (ゆっくりすべりに関係する現象)
    上記(1)(2)の深部低周波地震(微動)とほぼ同期して、周辺に設置されている複数のひずみ計でわずかな地殻変動を観測しています。周辺の傾斜データでも、わずかな変化が見られています。
    GNSS観測によると、2019年春頃から四国中部で観測されている、それまでの傾向とは異なる地殻変動は、2024年秋頃から鈍化しています。また、2022年初頭から、静岡県西部から愛知県東部にかけて、それまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。さらに、2020年初頭から紀伊半島南部で観測されている、それまでの傾向とは異なる地殻変動は、2024年秋頃から停滞しています。


    (長期的な地殻変動)
    GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続しています。

    3.地殻活動の評価
    (顕著な地震活動に関係する現象)
    GNSS観測による、2024年8月8日の日向灘の地震発生後のゆっくりとした変動は、この地震に伴う余効変動と考えられます。余効変動自体はM7クラス以上の地震が発生すると観測されるもので、今回の余効変動は、そのような地震後に観測される通常の余効変動の範囲内と考えられます。
    (ゆっくりすべりに関係する現象)


    上記(1)(2)の深部低周波地震(微動)と地殻変動は、想定震源域のプレート境界深部において発生した短期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。


    2019年春頃からの四国中部の地殻変動、2022年初頭からの静岡県西部から愛知県東部にかけての地殻変動及び2020年初頭からの紀伊半島南部の地殻変動は、それぞれ四国中部周辺、渥美半島周辺及び紀伊半島南部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。このうち、四国中部周辺の長期的ゆっくりすべりは、2024年秋頃から鈍化しています。また、紀伊半島南部周辺の長期的ゆっくりすべりは、2024年秋頃から停滞しています。


    これらの深部低周波地震(微動)、短期的ゆっくりすべり、及び四国中部周辺、渥美半島周辺の長期的ゆっくりすべりは、それぞれ、従来からも繰り返し観測されてきた現象です。また、紀伊半島南部周辺での長期的ゆっくりすべりは、南海トラフ周辺の他の場所で観測される長期的ゆっくりすべりと同様の現象と考えられます。



    (長期的な地殻変動)
    御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺で見られる長期的な沈降傾向はフィリピン海プレートの沈み込みに伴うもので、その傾向に大きな変化はありません。

    上記観測結果を総合的に判断すると、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは得られておらず、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。

    ** (参考) 南海トラフ地震に関連する情報の種類 **
    【南海トラフ地震臨時情報】
    情報発表条件:
    ○南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合
    ○観測された異常な現象の調査結果を発表する場合

    情報名に付記するキーワード:
    ○「調査中」 下記のいずれかにより臨時に「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」を開催する場合
    ・監視領域内※1でマグニチュード6.8以上の地震※2が発生
    ・1カ所以上のひずみ計での有意な変化と共に、他の複数の観測点でもそれに関係すると思われる変化が観測され、想定震源域内のプレート境界で通常と異なるゆっくりすべりが発生している可能性がある場合など、ひずみ計で南海トラフ地震との関連性の検討が必要と認められる変化を観測
    ・その他、想定震源域内のプレート境界の固着状態の変化を示す可能性のある現象が観測される等、南海トラフ地震との関連性の検討が必要と認められる現象を観測
    ○「巨大地震警戒」 想定震源域内のプレート境界において、モーメントマグニチュード8.0以上の地震が発生したと評価した場合
    ○「巨大地震注意」
    ・監視領域内※1において、モーメントマグニチュード7.0以上の地震※2が発生したと評価した場合(巨大地震警戒に該当する場合は除く)
    ・想定震源域内のプレート境界において、通常と異なるゆっくりすべりが発生したと評価した場合
    ○「調査終了」 (巨大地震警戒)、(巨大地震注意)のいずれにも当てはまらない現象と評価した場合
    ※1 南海トラフの想定震源域及び想定震源域の海溝軸外側50km程度までの範囲
    ※2 太平洋プレートの沈み込みに伴う震源が深い地震は除く


    【南海トラフ地震関連解説情報】
    情報発表条件:
    ○観測された異常な現象の調査結果を発表した後の状況の推移等を発表する場合
    ○「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の定例会合における調査結果を発表する場合(ただし南海トラフ地震臨時情報を発表する場合を除く)
    ※すでに必要な防災対応がとられている際は、調査を開始した旨や調査結果を南海トラフ地震関連解説情報で発表する場合があります。


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