「中京の信州人」第70号に「信濃の国」の記事が登載されます。この県歌「信濃の国」は、もともと信濃教育会(注)が作った唱歌です。
(注)信濃教育会:現在の公益社団法人信濃教育会。長野県の教育向上を図る目的で設立された、県下の小・中・高・特別支援等学校及び大学の教職員等教員による団体。研修や教育・学術図書の研究などを実施。
県歌「信濃の国」は明治32年(1899年) に長野県師範学校教諭の浅井洌(きよし)が小学生向けに詩を作り、翌33年(1900年)に同校教諭の北村季晴(すえはる)が作曲し、以来歌い継がれています。
歌詞には、長野県内の名所旧跡や偉人が網羅され、1番と2番は地理や自然が、3番は産業、4番は名所旧跡、5番は偉人、6番は学問を奨励しています。
当時は教育の場にも日清戦争の影響が及んでおり、これを心配した同会が戦争とは離れたテーマを教材とすることを目的に長野師範学校の教諭に作成を依頼したもので、「地理歴史唱歌」6作品の中の1つでした。
その後「信濃の国」は、師範学校の卒業生が県内の学校で生徒に教えたことにより各地に広がり、歳月を経て、親から子へ、子から孫へという形で歌い継がれてきました。
「信濃の国」に関して長野県では過去に2つの大きな出来事がありました。一つは昭和23年(1948年)に分県騒動がありました。これは県庁が北信にあったことから中信南信地区は長野県から分かれるべきではないかという分県論が長野県議会で審議されることになった騒動の時に、傍聴席から信濃の国の大合唱が起こり分県には至らなかったというお話しがあります。
もう一つは、昭和28年(1953年)に浅間山の麓を米軍演習基地とする話が出たときにこの反対運動大会で「信濃の国」が大合唱されたことで演習地の受け入れが阻止されたという話があります。
この県歌が長野県民を強く結託させる力があることと、この県歌を歌うことで長野県民がひとつになれるという意識があります。
いずれも郷土愛あふれるエピソードです。
昭和41年に県章やシンボルを決定した後に、長野県民意識の高揚と県歌制定の気運の盛り上がりにより昭和43年5月20日に長野県歌として制定されました。
この歌詞の内容や生い立ち、そこに歌い込まれた「信濃の国」の歴史、社会、地理、民俗、産業、人物などを詳細に紹介すれば一冊の本が出来上がります。
県歌「信濃の国」の詳細は、長野県ホームページをご覧ください。
平成30年に開設した信濃の国特設ウェブサイト「未来へつなごう!信濃の国」は令和3年3月31日をもって閉鎖しました。
長野県警音楽隊による演奏の再生(MP3(1,143KB))(クリックして演奏をお楽しみください。)
CMが入りますがスキップして下さい。
県歌50周年記念キャンペーンで募集をした歌唱動画を再編集し、コーラスリレー記念ムービーを制作しました。
長野県ゆかりの著名人「峰隆太氏」他のみなさんにもご参加いただき、「信濃の国」へのみなさんの想いがこもった素敵な県歌の作品になっています。
その他の「信濃の国」について
信濃の国の1番及び転調になる4番、そして曲の終わり部分にアレンジを加えたものを6番としてオルゴール音源を作成しました。
以下の音源の営利目的での二次配布を禁じます。
信濃の国オルゴール音源4番の再生(MP3(1,446KB))
信濃の国オルゴール音源1番、4番の再生(MP3(2,252KB))
(※歌詞の内容や送り仮名などは、昭和6年の浅井洌直筆を基礎にしています。)
プラグインについて
楽譜のダウンロード(藤森章氏 編曲)
・吹奏楽版
・オーケストラ版(ト長調)
・オーケストラ版(ヘ長調)
(※上記楽譜(藤森章氏編曲)の使用については、
編曲者の意向により著作権フリーとなっています。)
楽譜のダウンロード(小山清茂氏 編曲※)(PDF:181KB)
JASRAC許諾第J180424756
【※上記楽譜(小山清茂編曲)の使用に関する注意事項】
商業目的の使用許可等については、
にお問い合わせください。 使用に関する注意事項については、信濃教育会教育博物館(026-235-1608)まで ご相談ください。
「信濃の国」4K映像は、日本ケーブルテレビ連盟信越支部長野県協議会から贈呈していただいた映像です。
「信濃の国」に歌われている風景や特産物等、長野県の魅力を、歌とともに4Kによる高精細映像により広く発信する映像作品になっています。
NAGANOの4Kディスプレイで放映しているほか、YouTubeでもご覧いただけます。
https://youtu.be/itOMasMfFZ4(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
県歌「信濃の国」4K映像は、イベント等で放映いただけます。県歌「信濃の国」のPRはもちろん、長野県の魅力が詰まった映像を、ぜひご利用ください。
利用は無料ですが、事前の利用申請書の提出をお願いします。
詳しくは、県歌「信濃の国」4K映像利用要領をご確認いただくか、広報県民課までお問い合わせください。
申請内容によっては、利用をお断りする場合がありますので、あらかじめご了承ください。
ふるさと信州を学びなおす目的で「信濃の国」の文化経済考を執筆しました。 活躍する信州人の話を聞くにつけ、コラムにしたいと思って執筆を続けています。
本数も増えてきましたので、マガジンとしてまとめてみます。
信州の話でも農業関連は別に開設した「農政ジャーナル~長靴をはいた記者」に掲載していきます。
「信濃の国」は、昭和43年5月20日に県歌に制定され、平成30年に制定50周年を迎えました。
この50周年を契機に、県民の皆さんに「信濃の国」を“学ぶ” “歌う” “身近に感じる”機会を増やす取り組みとして、「未来へつなごう!信濃の国」キャンペーン(歌唱動画やダンス動画、写真、エピソードを募集)を実施しました。
また、キャンペーンで募集をした歌唱動画を編集し、コーラスリレー記念ムービーを制作しました。長野県ゆかりの著名人のみなさんにもご参加いただき、「信濃の国」へのみなさんの想いがこもった素敵な作品になりました。
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